佐賀県の人気観光スポットとしておすすめの5か所を以下に紹介します。それぞれの魅力と、少し残念な点も合わせてご説明します。
1. 有田陶磁の里(有田焼の里)(佐賀県有田町)

佐賀県有田町は、日本で初めて磁器が焼かれた地として知られ、その歴史と伝統を受け継ぐ「有田陶磁の里」は、国内外の陶磁器ファンを魅了する人気の観光スポットです。
歴史的な成り立ち
- 日本磁器のルーツ: 17世紀初頭、豊臣秀吉の朝鮮出兵に従軍した鍋島藩の武将が、朝鮮の陶工・李参平(りさんぺい)らを連れ帰り、有田の泉山で磁器の原料となる陶石を発見したことが始まりとされています。
- 鍋島藩の保護: 江戸時代には、鍋島藩の保護のもと、献上品や輸出用の高品質な磁器が生産され、「伊万里焼」として世界に名を馳せました(積み出し港が伊万里だったため)。
- 伝統の継承: 明治以降も、有田は日本の磁器生産の中心地として発展し、現在も多くの窯元や陶磁器関連の企業が集積しています。
良い所
- 歴史と伝統: 日本磁器発祥の地としての歴史と、400年以上続く伝統の技に触れることができます。
- 美しい陶磁器: 個性豊かな窯元が数多く存在し、様々なデザインや技法の美しい有田焼を鑑賞・購入できます。
- 窯元巡り: 町の至る所に窯元が点在しており、それぞれの工房やギャラリーを巡るのが楽しいです。
- 陶芸体験: 多くの窯元や施設で、絵付けや手びねりなどの陶芸体験ができます。
- グルメ: 有田焼の器で味わう地元食材を使った料理も魅力です。
- 落ち着いた雰囲気: 観光地でありながら、騒がしすぎず、ゆっくりと散策を楽しめます。
残念な所
- 公共交通機関: 町内の移動は、バスの本数が限られているため、レンタカーがあると便利です。
- 窯元の営業時間: 個々の窯元によって営業日や時間が異なるため、事前に確認が必要です。
- 価格帯: 高品質な有田焼は、比較的高価なものもあります。
見どころスポット
- 有田ポーセリンパーク: バロック様式のツヴィンガー宮殿を再現した施設で、有田焼の展示や体験工房、レストランなどがあります。
- 香蘭社・深川製磁本店: 有田を代表する老舗窯元の本店で、歴史ある作品や現代的なデザインの製品を鑑賞・購入できます。
- 有田館: 有田焼の歴史や文化を紹介する資料館です。
- 有田陶器市: 毎年ゴールデンウィークに開催される日本最大級の陶器市で、全国から多くの人が訪れます。
- 大樽: 泉山陶石の採掘跡で、巨大な岩壁が迫力満点です。
- トンバイ塀のある裏通り: 赤褐色のトンバイ(窯道具の廃材を再利用したレンガ)で造られた塀が続く、風情ある通りです。
- 佐賀県立九州陶磁文化館: 有田焼をはじめとする九州の陶磁器を幅広く展示する博物館です。
観光のヒント
- 有田町観光協会などのウェブサイトで、事前に情報を収集するのがおすすめです。
- 窯元巡りをする際は、時間に余裕を持って計画しましょう。
- 陶器市期間中は大変混雑するため、公共交通機関の利用や早めの行動がおすすめです。
- 有田焼の器を使った食事もぜひ楽しんでみてください。
有田陶磁の里は、美しい有田焼に触れ、その歴史と文化を深く知ることができる魅力的な場所です。ぜひ、ゆっくりと時間をかけて散策してみてください。
2. 祐徳稲荷神社(佐賀県鹿島市)

佐賀県鹿島市にある祐徳稲荷神社は、「鎮西日光」とも称されるほど絢爛豪華な神社です。商売繁盛、家内安全、五穀豊穣にご利益があるとされ、年間を通して多くの参拝客が訪れる人気の観光スポットです。
歴史的な成り立ち
- 祐徳稲荷神社は、貞享4年(1687年)に肥前鹿島藩4代藩主・鍋島直朝の夫人である花山院萬子媛が、朝廷の勅願所であった稲荷大神の分霊を勧請したのが始まりとされています。
- 花山院家は公家の名門であり、その縁によって京都の伏見稲荷大社から勧請されました。
- 江戸時代には、鹿島藩の庇護を受け、地域の人々の信仰を集めました。
- 明治時代以降も、そのご利益を求めて多くの参拝客が訪れ、現在に至っています。
良い所
- 絢爛豪華な社殿: 朱塗りの楼門や本殿は、彫刻や装飾が細部にまで施され、息をのむほどの美しさです。
- 奥の院からの眺望: 急な石段を登った先にある奥の院からは、鹿島平野や有明海を一望できる絶景が広がります。
- 参道: 参道には、土産物店や食事処が軒を連ね、参拝後の散策も楽しめます。
- 自然: 神社周辺は緑豊かな自然に囲まれており、四季折々の風景を楽しめます。
- ご利益: 商売繁盛、家内安全、五穀豊穣など、幅広いご利益があるとされています。
残念な所
- 階段の多さ: 奥の院までの道のりや、境内には多くの階段があり、足腰に不安がある方は注意が必要です。
- 混雑: 特に初詣や例祭の時期は、大変混雑します。
- アクセス: 公共交通機関でのアクセスは、やや不便な場合があります。
見どころスポット
- 楼門: 朱塗りの壮麗な門で、神社の象徴的な存在です。
- 本殿: 崖にせり出すように建てられた本殿は、その建築美に目を奪われます。
- 奥の院: 急な石段を登った先にある社殿で、絶景を望むことができます。
- 命婦社: 狐の像が祀られており、商売繁盛の神様として信仰されています。
- 岩崎社: 学問の神様である菅原道真公が祀られています。
- 御手洗の滝: 境内にある小さな滝で、清涼感があります。
- 参道: 土産物店や食事処が並び、地元の特産品などを購入できます。
観光のヒント
- 歩きやすい靴で訪れるのがおすすめです。
- 奥の院まで行く場合は、時間に余裕を持って訪れましょう。
- 混雑を避けるなら、早朝や平日の参拝がおすすめです。
- 周辺には、肥前浜宿などの観光スポットもあります。
祐徳稲荷神社は、その美しい社殿と眺望、そしてご利益で多くの人々を魅了する、佐賀県を代表する観光スポットです。ぜひ、訪れてみてください。
3. 嬉野温泉(佐賀県嬉野市)

嬉野温泉は、佐賀県嬉野市にある歴史ある温泉地で、とろけるような湯触りの「日本三大美肌の湯」として知られています。温泉街の風情も豊かで、多くの観光客を魅了しています。
歴史的な成り立ち
- 嬉野温泉の開湯は古く、約1300年前と伝えられています。
- 景行天皇が九州巡幸の際、傷を負った兵士が温泉に入浴したところたちまち治癒したのを見て「あな、うれしの」と言われたことが地名の由来という伝説があります。
- 江戸時代には、長崎街道の宿場町としても栄え、多くの旅人が湯治に訪れました。
- 明治時代以降は、観光地としての開発が進み、現在に至っています。
良い所
- 泉質の良さ: ナトリウムを多く含む弱アルカリ性の湯は、とろりとした肌触りで、古い角質を落とし、肌をしっとり滑らかにする美肌効果が期待できます。
- 温泉街の風情: 湯けむりが立ち上る温泉街には、老舗旅館や土産物店が軒を連ね、散策を楽しめます。
- 温泉湯豆腐: 嬉野温泉の名物料理で、温泉水で煮込んだ豆腐はとろけるような食感が特徴です。
- 周辺観光: 御船山楽園や武雄温泉など、周辺にも魅力的な観光スポットがあります。
- お茶: 嬉野は日本有数のお茶の産地でもあり、美味しいお茶や茶菓子を楽しめます。
残念な所
- 観光客の多さ: 特に週末や連休は、多くの観光客で賑わいます。
- 温泉街の規模: 他の大規模温泉街と比較すると、温泉街の規模はやや小さめかもしれません。
見どころスポット
- 湯元公衆浴場 シーボルトの足湯: 温泉街の中心にあり、気軽に美肌の湯を楽しめます。
- 豊玉姫神社: 美肌の神様として知られ、なまず様を祀っています。
- 嬉野温泉公園: 温泉街を見下ろす高台にあり、散策や休憩に最適です。
- 轟の滝: マイナスイオンたっぷりの美しい滝で、自然を満喫できます。
- 肥前夢街道: 江戸時代の宿場町を再現したテーマパークで、忍者ショーなどを楽しめます。
- 吉田屋: 歴史ある老舗旅館で、風格ある佇まいと上質な温泉を楽しめます。
- 温泉湯豆腐店: 温泉街には多くの温泉湯豆腐店があり、それぞれ特色のある湯豆腐を味わえます。
観光のヒント
- 嬉野温泉の観光は、温泉街の散策と湯めぐりを楽しむのがおすすめです。
- 温泉湯豆腐はぜひ味わってみてください。
- 周辺の観光スポットも合わせて巡るのがおすすめです。
- 嬉野茶を使ったスイーツやお土産もおすすめです。
嬉野温泉は、美肌の湯と温泉街の風情を楽しめる、魅力的な観光地です。ぜひ、訪れてみてください。
4. 吉野ヶ里遺跡(佐賀県神埼郡吉野ヶ里町)

佐賀県神埼郡吉野ヶ里町にある吉野ヶ里遺跡は、弥生時代の大規模な環濠集落跡として知られ、当時の人々の生活や文化を垣間見ることができる貴重な史跡です。広大な敷地は「吉野ヶ里歴史公園」として整備され、多くの観光客が訪れる人気のスポットとなっています。
歴史的な成り立ち
- 吉野ヶ里遺跡は、1986年の県営圃場整備事業に伴う事前調査で発見されました。
- 発掘調査の結果、紀元前3世紀から3世紀頃までの約600年間にわたる弥生時代の集落跡であることが判明しました。
- 環濠集落としては日本最大級の規模を誇り、当時のクニ(小国家)の中心的な集落であったと考えられています。
- 遺跡の重要性から、1989年に国の史跡に指定され、2000年には特別史跡に格上げされました。
- 1992年からは「吉野ヶ里歴史公園」として順次開園し、遺跡の保存と活用が図られています。
良い所
- 弥生時代の巨大集落を体感: 環濠、柵、物見櫓などが復元され、当時の集落の様子をリアルに感じることができます。
- 豊富な出土品: 発掘調査で発見された土器、石器、金属器などの貴重な出土品を見学できます。
- 体験プログラム: 火起こし体験や機織り体験など、弥生時代の生活を体験できるプログラムが用意されています。
- 広大な公園: 遺跡全体が広大な公園として整備されており、散策やピクニックも楽しめます。
- 歴史学習: 弥生時代の歴史や文化を学ぶことができるため、教育的な価値も高いです。
残念な所
- 広大な敷地: 見学範囲が広いため、全てを見て回るには時間がかかります。
- 屋外展示が多い: 雨天時は見学がやや困難になる場合があります。
- 復元された建物: 建物は復元されたものであり、当時のままの姿ではありません。
- アクセス: 公共交通機関でのアクセスはやや不便な場合があります。
見どころスポット
- 北内郭: 祭殿や首長の家など、祭祀や政治の中心的な建物が復元されています。
- 南内郭: 一般的な人々の住居や倉庫などが復元されています。
- 倉と高床倉庫群: 食料などを貯蔵していた高床式の倉庫群が復元されています。
- 甕棺墓列: 当時の有力者たちの墓である甕棺が多数発見された場所です。
- 吉野ヶ里歴史公園センター: 遺跡の概要や出土品について学べる展示施設です。
- 体験工房: 勾玉作りや土笛作りなど、様々な体験プログラムに参加できます。
観光のヒント
- 事前に吉野ヶ里歴史公園の公式サイトで情報を収集し、見学ルートを決めておくと効率的です。
- 歩きやすい靴と服装で訪れましょう。
- 雨具や日焼け止めなどの準備もしておくと安心です。
- 体験プログラムは事前に予約が必要な場合があります。
- 公園内は広いので、時間に余裕を持って見学しましょう。
吉野ヶ里遺跡は、日本の古代史を肌で感じることができる貴重な場所です。ぜひ、訪れて弥生時代の息吹を感じてみてください。
5. 唐津城(佐賀県唐津市)

佐賀県唐津市にある唐津城は、唐津湾に突き出た満島山に築かれた美しいお城です。別名「舞鶴城」とも呼ばれ、その優雅な姿は唐津のシンボルとして親しまれています。
歴史的な成り立ち
- 唐津城は、豊臣秀吉の家臣であった寺沢広高が、慶長7年(1602年)から7年の歳月をかけて築城しました。
- 唐津藩の藩庁として、明治維新まで機能しました。
- 明治10年(1877年)の西南戦争の際に焼失し、天守閣や本丸御殿などの主要な建物は失われました。
- 現在の天守閣は、昭和41年(1966年)に文化観光施設として再建されたものです。
良い所
- 美しい景観: 唐津湾を背景にそびえ立つ姿は非常に美しく、「舞鶴城」の名の通り、鶴が翼を広げたような優雅さがあります。
- 眺望: 天守閣からの眺めは素晴らしく、唐津市街や唐津湾、高島などを一望できます。特に夕焼け時は絶景です。
- 歴史: 唐津藩の歴史や文化に触れることができます。天守閣内部は資料館となっており、唐津の歴史や文化財が展示されています。
- アクセスの良さ: JR唐津駅から徒歩約15分と、アクセスも比較的容易です。
- 周辺観光: 唐津くんちの曳山展示場や旧高取邸など、周辺にも見どころとなる観光スポットがあります。
残念な所
- 復元天守: 現在の天守閣は、史実に基づいたものではなく、観光目的で再建されたものです。
- 階段: 天守閣内部は階段での移動となるため、足腰に不安のある方には少し大変かもしれません。
- 混雑: 観光シーズンやイベント開催時は、多くの観光客で賑わいます。
見どころスポット
- 天守閣: 唐津のシンボルであり、内部は唐津の歴史や文化を紹介する資料館となっています。最上階からの眺めは必見です。
- 本丸跡: 現在は広場となっており、かつての藩庁の面影を残しています。
- 石垣: 築城当時のものが残っており、当時の技術を垣間見ることができます。
- 太鼓櫓: 再建された櫓で、内部を見学することができます。
- 城内庭園: 美しく整備された庭園で、散策を楽しむことができます。
- 唐津くんち曳山展示場: 唐津の秋の例大祭「唐津くんち」で使用される豪華絢爛な曳山が展示されています(唐津城から徒歩圏内)。
- 旧高取邸: 炭鉱王と呼ばれた高取伊好の邸宅で、近代和風建築の傑作として知られています(唐津城から徒歩圏内)。
観光のヒント
- 唐津城と合わせて、周辺の唐津くんち曳山展示場や旧高取邸なども巡るのがおすすめです。
- 天守閣からの眺めを楽しむなら、夕暮れ時を狙ってみるのも良いでしょう。
- 唐津はイカをはじめとする新鮮な海の幸も有名ですので、グルメも楽しんでください。
唐津城は、美しい景観と歴史を感じられる、佐賀県を代表する観光スポットの一つです。ぜひ、訪れてみてください。
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