滋賀県には、静かに楽しめる穴場的な観光スポットがいくつかあります。その中でも特におすすめの2か所をご紹介します。
1. 奥琵琶湖パークウェイとつづらお展望台(滋賀県長浜市)

滋賀県の穴場観光スポット「奥琵琶湖パークウェイとつづらお展望台」についてご紹介します。
① 概要
奥琵琶湖パークウェイは、琵琶湖の北端に位置する景勝地を結ぶ観光道路です。全長約18.8kmのドライブコースからは、琵琶湖の雄大な景色や、竹生島、多景島などの島々を一望できます。その中でも特に人気が高いのが、パークウェイの終点近くにある「つづらお展望台」です。標高約300mに位置するこの展望台からは、琵琶湖の最北端から琵琶湖全体を見渡せる絶景が広がります。春の新緑、夏の緑、秋の紅葉、冬の雪景色と、四季折々の美しい自然を満喫できるのが魅力です。
② 歴史的な成り立ち
奥琵琶湖パークウェイは、琵琶湖国定公園の豊かな自然景観を活かし、観光振興を目的に建設されました。1964年(昭和39年)に開通し、それまでアクセスが困難だった奥琵琶湖の景勝地への観光客誘致に大きく貢献しました。建設当時は、琵琶湖の新たな観光ルートとして注目を集め、多くの観光客が訪れました。つづらお展望台も、パークウェイの整備に合わせて設けられ、琵琶湖を一望できる絶景スポットとして親しまれるようになりました。
③ 良い所
- 息をのむ絶景: なんといっても、つづらお展望台から望む琵琶湖の雄大な景色は圧巻です。特に夕暮れ時には、湖面が茜色に染まり、幻想的な雰囲気に包まれます。
- 四季折々の自然美: 春は新緑、夏は緑、秋は紅葉、冬は雪景色と、一年を通して異なる表情の琵琶湖と周辺の山々を楽しむことができます。ドライブコース自体も、変化に富んだ景色が楽しめます。
- 手軽なアクセス: ドライブコースとして整備されているため、車で気軽にアクセスできます。駐車場も完備されており、展望台まで比較的容易に訪れることができます。
- 穴場的な静けさ: メジャーな観光地に比べると比較的静かで、落ち着いて景色を堪能できます。喧騒を離れて、ゆっくりと自然を満喫したい方におすすめです。
- 写真撮影スポット: 琵琶湖の広大な景色は、絶好の撮影ポイントです。特に、つづらお展望台からは、広角レンズを使ってダイナミックな写真を撮ることができます。
④ 残念な所
- 公共交通機関でのアクセス: 電車やバスなどの公共交通機関でのアクセスはやや不便です。自家用車やレンタカーでの訪問が基本となります。
- 冬季の閉鎖: 冬季(通常12月下旬から3月下旬頃まで)は、積雪や路面凍結のためパークウェイが閉鎖されます。冬に訪れたい場合は、事前に開通状況を確認する必要があります。
- 周辺施設の少なさ: パークウェイ沿いや展望台周辺には、レストランや土産物店などの商業施設は限られています。食事や買い物は、事前に済ませておくか、周辺の市街地で済ませる必要があります。
- 天候に左右される: 絶景を楽しむためには、天候が良いことが重要です。雨天や濃霧の場合は、景色が十分に楽しめない可能性があります。
- 展望台までの階段: つづらお展望台へは、駐車場から少し階段を上る必要があります。足腰に不安のある方は、少し注意が必要です。
⑤ 見どころのスポット
- つづらお展望台: 言わずと知れたメインスポットです。琵琶湖の最北端から、竹生島や多景島、天気の良い日には対岸の山々まで見渡せる大パノラマは必見です。
- 奥琵琶湖マキノプリンスホテル付近の眺め: パークウェイ途中にある奥琵琶湖マキノプリンスホテル付近からは、琵琶湖と砂浜のコントラストが美しい景色を望めます。
- 賤ヶ岳SAからの眺め(パークウェイ入口付近): パークウェイに入る手前にある賤ヶ岳サービスエリアからも、琵琶湖の雄大な景色を眺めることができます。レストランやお土産店も併設されており、休憩にも便利です。
- 菅浦: パークウェイから少し離れますが、琵琶湖畔の静かな集落である菅浦もおすすめです。古い町並みが残っており、散策を楽しむことができます。
- 竹生島: 琵琶湖に浮かぶ神秘的な島で、宝厳寺や都久夫須麻神社などの歴史的な建造物があります。パークウェイ周辺の港から遊覧船で訪れることができます。
奥琵琶湖パークウェイとつづらお展望台は、琵琶湖の豊かな自然と絶景を手軽に楽しめる、滋賀県のおすすめ穴場観光スポットです。ドライブを楽しみながら、琵琶湖の雄大な景色を堪能してみてはいかがでしょうか。
2. 長命寺と周辺の散策(滋賀県近江八幡市)

滋賀県の穴場観光スポット:長命寺と周辺の散策
① 概要
琵琶湖東岸、近江八幡市にある長命寺は、西国三十三所観音霊場の第三十一番札所として知られる古刹です。「日本一長い石段」を持つ寺としても有名で、本堂へ続く808段の石段は健脚者には絶好の挑戦の場となります。しかし、参道からの琵琶湖の眺めは素晴らしく、登り切った達成感も格別です。周辺には、琵琶湖の雄大な景色を望むことができる自然豊かなスポットや、歴史を感じさせる古い町並みが残っており、寺院参拝と合わせての散策が楽しめます。
② 歴史的な成り立ち
長命寺の創建は非常に古く、伝承によれば、武内宿禰(たけうちのすくね)が垂仁天皇の勅命により不老長寿の霊薬を求めてこの地を訪れ、長命杉を見つけて長寿を祈願したのが始まりとされています。その後、聖徳太子がこの地に伽藍を建立し、自ら十一面観音像を彫って安置したと伝えられています。
平安時代には、貴族や武士の信仰を集め、広大な寺領を有していました。戦国時代には織田信長の焼き討ちにあうなど、幾多の変遷を経て現在に至ります。現在の本堂や三重塔は江戸時代に再建されたもので、歴史の重みを感じさせる佇まいです。
③ 良い所
- 絶景のロケーション: 琵琶湖を一望できる高台に位置しており、特に参道や境内からの眺めは息をのむ美しさです。時間帯や季節によって様々な表情を見せてくれます。
- 歴史と文化に触れる: 古代からの歴史を持つ寺院であり、本堂や三重塔などの歴史的建造物、聖徳太子ゆかりの品々など、見どころが多く、日本の歴史と文化を肌で感じることができます。
- 達成感を味わえる石段: 808段の石段を登り切った時の達成感は格別です。体力に自信のある方にはぜひ挑戦していただきたいポイントです。もちろん、車で山上の駐車場までアクセスすることも可能です。
- 静かで落ち着いた雰囲気: 観光客で賑わう他の有名寺社に比べると、比較的静かで落ち着いた雰囲気の中で参拝や散策を楽しむことができます。
- 周辺の自然と景観: 寺の周辺は緑豊かな自然に囲まれており、琵琶湖の雄大な景色と合わせて、心身ともにリフレッシュできます。
- ハイキングコースとしても楽しめる: 長命寺山はハイキングコースとしても整備されており、健脚な方は周辺の山々を巡るトレッキングを楽しむこともできます。
④ 残念な所
- 石段の厳しさ: 808段の石段は、体力がない方や足腰に不安のある方には大きな負担となります。無理せず、体調に合わせて参拝方法を選ぶ必要があります。
- 公共交通機関でのアクセス: 電車とバスを乗り継いでのアクセスとなるため、時間に余裕を持って計画する必要があります。自家用車での訪問が比較的便利です。
- 周辺の観光施設の少なさ: 寺の周辺には、食事処やお土産店などの観光施設は限られています。事前に情報収集をしておくか、ある程度の準備をして訪れると良いでしょう。
- 季節による景色の変化: 冬季は雪が積もる可能性があり、足元が悪くなることがあります。また、天候によっては琵琶湖の眺めが悪くなることもあります。
⑤ 見どころのスポット
- 808段の石段: 「日本一長い石段」として知られ、一段一段異なる表情を見せる石段は、登るほどに琵琶湖の景色が開けていくのが魅力です。途中には休憩できる場所もあります。
- 本堂: 江戸時代に再建された本堂は、重厚な佇まいで歴史を感じさせます。内部にはご本尊の十一面観音像が安置されています。
- 三重塔: 本堂と同じく江戸時代に再建された三重塔は、美しい曲線を描く屋根が特徴です。周囲の緑とのコントラストが印象的です。
- 護摩堂: 不動明王が祀られており、毎月護摩祈祷が行われます。
- 鐘楼: 自由に撞くことができる鐘楼があり、琵琶湖に向かって響く鐘の音は心に安らぎを与えてくれます。
- 奥の院(太郎坊社・夫婦岩): 本堂からさらに山道を登った場所にあり、修験道の霊場としての雰囲気を残しています。奇岩である夫婦岩や太郎坊社からの眺めも絶景です。
- 長命寺港: 寺の麓にある港で、琵琶湖遊覧船などが発着します。時間があれば、湖上からの景色を楽しむのもおすすめです。
- 周辺の古い町並み: 長命寺周辺には、かつての宿場町の面影を残す古い町並みが点在しています。散策しながら、歴史的な建物を眺めるのも楽しいでしょう。
長命寺は、歴史、自然、そして達成感を味わえる魅力的なスポットです。時間に余裕を持って訪れ、ゆっくりと境内や周辺を散策してみてください。
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