高知県には桂浜や四万十川など有名な観光地が多いですが、静かに楽しめる穴場的なスポットもたくさんあります。以下に2か所をご紹介します。
1. 中津渓谷(吾川郡仁淀川町)

高知県の穴場観光スポットとして、秘境の美しさを誇る「中津渓谷(なかつけいこく)」をご紹介します。手つかずの自然が織りなす絶景は、訪れる人々を魅了します。
① 概要
中津渓谷は、高知県吾川郡仁淀川町にある渓谷です。仁淀川の支流である中津川が、長い年月をかけて岩石を浸食してできたもので、変化に富んだ地形と清らかな水が特徴です。「仁淀ブルー」と呼ばれる神秘的な青色の川として知られる仁淀川の中でも、特に水の色が美しい場所として知られています。遊歩道が整備されており、気軽に自然を満喫できるハイキングコースとしても人気があります。
② 歴史的な成り立ち
中津渓谷は、特定の歴史的な建造物や出来事があった場所ではありません。その成り立ちは、数百万年という長い年月をかけて、中津川の流れが硬い岩盤を削り、独特の景観を作り上げてきた自然の力によるものです。古くから地元の人々には知られていましたが、観光地として注目されるようになったのは比較的近年になってからです。仁淀川流域の自然の美しさが再評価される中で、中津渓谷の神秘的な青い水や奇岩、滝などが口コミやメディアを通じて広まり、多くの観光客が訪れるようになりました。
③ 良い所
- 息をのむほどの絶景: 何と言っても、仁淀ブルーと呼ばれる透明度の高い青色の水が織りなす景観は圧巻です。光の加減によって様々な表情を見せる川面は、まさに自然の芸術品です。
- 手軽に楽しめるハイキング: 遊歩道が比較的整備されており、初心者でも気軽に渓谷美を満喫できるハイキングコースとなっています。変化に富んだ道を進むたびに、新しい発見があります。
- マイナスイオンを浴びられる: 渓谷には多くの滝があり、その周辺はマイナスイオンが豊富です。清らかな空気と水の流れを感じながら、心身ともにリフレッシュできます。
- 写真映えするスポットが豊富: 青い淵、白い滝、緑豊かな木々、奇岩など、どこを切り取っても絵になるような美しい風景が広がっています。カメラ好きにはたまらないスポットです。
- 比較的静かで落ち着ける: 有名な観光地に比べると、比較的静かで落ち着いた雰囲気の中で自然を満喫できます。喧騒を離れてゆっくりと過ごしたい方におすすめです。
④ 残念な所
- 公共交通機関でのアクセス: 電車やバスの本数が限られており、公共交通機関でのアクセスはやや不便です。レンタカーなどを利用するのがおすすめです。
- 雨天時の散策: 雨が降ると遊歩道が滑りやすくなる場所があります。足元に注意が必要で、場合によっては散策を控えた方が良いこともあります。
- 冬季の閉鎖: 冬季は積雪や凍結のため、遊歩道の一部が閉鎖されることがあります。訪れる前に情報を確認することをおすすめします。
- 周辺施設の充実度: 観光地としての開発は進んでいますが、飲食店やお土産店などの施設は限られています。事前に準備をして訪れると良いでしょう。
- 急な階段や坂道: 遊歩道には一部急な階段や坂道があり、体力が必要な場所もあります。歩きやすい靴で行くことをおすすめします。
⑤ 見どころのスポット
- 雨竜の滝(うりゅうのたき): 渓谷の奥にある落差約20メートルの美しい滝です。滝壺のエメラルドグリーンの水が神秘的な雰囲気を醸し出しています。
- 安居渓谷(やすいきょうこく): 中津渓谷から少し離れますが、同じ仁淀川の支流にある美しい渓谷です。飛龍の滝や水晶淵など、見どころが多く、合わせて訪れるのもおすすめです。
- 石柱: 渓谷沿いには、長い年月をかけて浸食された奇妙な形の岩が多く見られます。自然の造形美を楽しむことができます。
- 淵の色: 太陽の光の当たり具合や見る角度によって、淵の色がエメラルドグリーンから濃い青色へと変化する様子は必見です。
- 遊歩道沿いの自然: 四季折々の植物や、渓谷に生息する様々な生き物を観察することができます。特に新緑や紅葉の季節は格別です。
中津渓谷は、手つかずの自然が残る、まさに高知県の秘境とも言える場所です。都会の喧騒を離れ、静かに自然の美しさを堪能したい方にとって、きっと忘れられない体験となるでしょう。
2. 柏島(幡多郡大月町)

高知県の穴場観光スポット「柏島」をご紹介します。
① 概要
柏島(かしわじま)は、高知県幡多郡大月町に位置する、豊後水道に浮かぶ小さな島です。わずか4kmほどの周囲の島ですが、透明度抜群の美しい海と、そこに生息する多種多様な熱帯魚やサンゴ礁が魅力で、「日本のグレートバリアリーフ」とも称されるほどのダイビングスポットとして知られています。近年では、その手つかずの自然と絶景がSNSなどを通じて広まり、観光地としての注目度が高まっています。島へは、2本の橋で陸地と繋がっており、車で気軽にアクセスできるのも魅力の一つです。
② 歴史的な成り立ち
柏島の歴史は古く、漁業が盛んな島として人々の生活が営まれてきました。江戸時代には、土佐藩の重要な漁場の一つとして位置づけられていた記録が残っています。かつては、島民のほとんどが漁業に従事していましたが、近年では、その美しい自然を生かした観光業へとシフトしています。特に、透明度の高い海は古くから地元の人々に親しまれていましたが、ダイビングスポットとして注目を集めるようになったのは比較的近年のことです。豊かな自然は、人々の生活の糧であるとともに、現在では観光資源としての価値を高めています。
③ 良い所
- 息をのむほどの透明度: 柏島の最大の魅力はその海の透明度です。まるで海中を飛んでいるかのような感覚を味わえるスキューバダイビングやシュノーケリングは格別です。
- 多種多様な海洋生物: 熱帯魚やサンゴ礁はもちろん、ウミガメなど、様々な海洋生物が生息しており、豊かな生態系を観察することができます。
- 手つかずの自然: 島全体が自然豊かで、静かで落ち着いた時間を過ごすことができます。喧騒から離れてリフレッシュしたい方には最適です。
- 絶景の数々: 島を取り囲む青い海と、緑豊かな島のコントラストは息をのむほどの美しさです。特に夕日の時間帯は幻想的な景色が広がります。
- 陸続きでアクセスが容易: 2本の橋で本土と繋がっているため、フェリーなどの特別な交通手段を使う必要がなく、車で気軽に訪れることができます。
- 比較的温暖な気候: 四国南西部に位置するため、年間を通して比較的温暖な気候で過ごしやすいです。
④ 残念な所
- 観光客の増加: 近年、その美しさが広く知られるようになり、特に夏季や連休期間中は観光客が増加傾向にあります。静かに自然を満喫したい方にとっては、混雑が気になるかもしれません。
- 宿泊施設の選択肢: 島内の宿泊施設は、民宿やゲストハウスが中心で、大規模なホテルなどは少ないです。快適なホテルステイを希望する方には選択肢が限られる可能性があります。
- 天候に左右されるアクティビティ: 海のアクティビティがメインとなるため、天候が悪いと十分に楽しめないことがあります。
- 冬季の魅力: 夏に比べると、海水浴やダイビングなどのアクティビティは限られます。冬の静かな島の雰囲気を楽しむという目的であれば問題ありません。
- 周辺施設の充実度: 島内には、コンビニエンスストアや大型の商業施設などはなく、必要最低限の商店がある程度です。事前に必要なものは準備しておくことをおすすめします。
⑤ 見どころのスポット
- グラスボート: 海に入らずとも、船底がガラス張りになったグラスボートに乗れば、手軽に海中の美しいサンゴ礁や熱帯魚を観察できます。
- シュノーケリング・ダイビングスポット: 島周辺には、初心者から上級者まで楽しめる様々なシュノーケリング・ダイビングスポットがあります。透明度の高い海での水中散歩は最高の体験です。
- 柏島大橋・二つ目の橋からの眺め: 島へ繋がる2本の橋の上からは、柏島の美しい海岸線や周囲の海の絶景を一望できます。特に、橋の上から見下ろす海のグラデーションは息をのむ美しさです。
- 竜ヶ浜: 白砂のビーチと青い海のコントラストが美しい海水浴場です。穏やかな波なので、小さなお子様連れでも安心して楽しめます。
- 弘瀬海岸: 奇岩が点在する自然豊かな海岸です。磯遊びや散策を楽しむことができます。
- 灯台: 島の一番奥にある灯台からは、柏島全体と太平洋の雄大な景色を眺めることができます。夕日の名所としても知られています。
柏島は、手つかずの自然が残る、まさに高知県の秘境とも言える場所です。透明度抜群の海でのアクティビティはもちろん、美しい景色を眺めながらのんびりとした時間を過ごすのもおすすめです。
【JTB】国内旅行(宿泊+ツアー)予約サイト