大分県の穴場観光スポット

各地の穴場観光スポット

大分県には別府温泉や湯布院といった観光客が多い有名地がある一方で、静かに楽しめる穴場的なスポットもたくさんあります。以下に2か所をご紹介します。

1. 赤根温泉(国東市国見町)

大分県の穴場観光スポットとして、秘境の趣が漂う赤根温泉をご紹介します。

① 概要

赤根温泉は、大分県国見町に位置する一軒宿の温泉です。九重連山の麓、標高約1000メートルの自然豊かな場所に湧き出ており、手つかずの自然に囲まれた静かで落ち着いた雰囲気が魅力です。古くから湯治場として知られ、その泉質と秘境感から、喧騒を離れてゆっくりと温泉を楽しみたい方におすすめの穴場スポットです。

② 歴史的な成り立ち

赤根温泉の開湯は古く、江戸時代初期に遡ると伝えられています。猟師が傷ついた鹿が赤い湯で癒やしているのを発見したことが始まりという伝説が残っており、「鹿の湯」とも呼ばれてきました。その効能の高さから、湯治場として地域の人々に親しまれ、ひっそりとその歴史を紡いできました。近代的な開発の手が入らず、昔ながらの湯治場の雰囲気を今に残していることが、この温泉の大きな特徴です。

③ 良い所

  • 秘境感と静けさ: 周囲は豊かな自然に囲まれ、喧騒とは無縁の静かな環境で、心身ともにリラックスできます。
  • 源泉かけ流しの湯: 赤褐色に濁った湯は、鉄分を豊富に含んだ含鉄泉で、保温効果が高く、湯冷めしにくいと評判です。源泉かけ流しで、贅沢な湯浴みが楽しめます。
  • 湯治場の雰囲気: 飾り気のない素朴な佇まいは、昔ながらの湯治場の雰囲気を色濃く残しており、懐かしさや温かさを感じられます。
  • 自然との一体感: 露天風呂では、四季折々の自然を眺めながら入浴でき、開放感と癒やしを与えてくれます。特に、新緑や紅葉の時期は格別です。
  • 効能豊かな泉質: 含鉄泉は、貧血、神経痛、関節痛、冷え性などに効果があると言われています。

④ 残念な所

  • アクセス: 山奥に位置するため、公共交通機関でのアクセスは限られます。自家用車での訪問が基本となりますが、道幅が狭い箇所もあるため、運転には注意が必要です。
  • 宿泊施設: 一軒宿のため、宿泊できる人数に限りがあります。特に繁忙期は予約が取りにくい場合があります。
  • 周辺施設: 温泉地周辺には、観光施設や飲食店などはほとんどありません。温泉と自然を楽しむことがメインとなります。
  • アメニティ: 近代的なホテルと比べると、アメニティや設備が簡素な場合があります。事前に確認しておくと良いでしょう。
  • 泉質による注意: 鉄分を多く含む泉質のため、金属製のアクセサリーが変色する可能性があります。また、タオルへの色移りも避けられません。

⑤ 見どころのスポット

  • 露天風呂: 自然に囲まれた露天風呂は、赤根温泉の最大の魅力です。昼間は木漏れ日の中で、夜は満天の星空の下、独特の湯の色と香りを楽しみながら入浴できます。
  • 内湯: 趣のある内湯も、湯治場の雰囲気を残しており、ゆっくりと温泉に浸かることができます。
  • 周辺の自然: 九重連山の登山やハイキングの拠点としても利用できます。温泉と合わせて、周辺の雄大な自然を満喫するのもおすすめです。特に、春の新緑や秋の紅葉は息をのむ美しさです。
  • 温泉の湧き出し口: 源泉が湧き出ている様子を見学することもできます。鉄分を含んだ赤い湯が湧き出す様子は、他ではなかなか見られない光景です。
  • 昔ながらの建物: 宿の建物自体も、歴史を感じさせる佇まいです。木造の温かみのある雰囲気は、訪れる人を времена назадへと誘います。

赤根温泉は、手つかずの自然の中で、良質な温泉と静かな時間を求める方にとって、まさに隠れ家のような温泉地です。アクセスはやや不便ですが、その分、他では味わえない特別な体験ができるでしょう。

2. 両子寺(ふたごじ)(国東市安岐町)

大分県の穴場観光スポット:両子寺

① 概要

両子寺(ふたごじ)は、大分県国東半島の中央に位置する天台宗の古刹です。養老2年(718年)に仁聞菩薩によって開かれたと伝えられ、国東六郷満山の総持寺として、中世には隆盛を極めました。山岳寺院特有の荘厳な雰囲気と、自然豊かな環境が魅力で、ひっそりと佇む姿はまさに穴場と呼ぶにふさわしいでしょう。境内には、重要文化財を含む多くの文化財が残り、歴史好きや自然愛好家にとって見逃せないスポットです。特に秋の紅葉は見事で、静寂の中で鮮やかに色づく木々は訪れる人々を魅了します。

② 歴史的な成り立ち

両子寺は、今から約1300年前の養老2年(718年)に、仁聞菩薩によって開基されたと伝えられています。仁聞菩薩は、国東半島に仏教文化を広めたとされる伝説的な僧侶で、六郷満山と呼ばれる多くの寺院を開きました。その中でも両子寺は、六郷満山の中心的な寺院、つまり総持寺としての地位を確立し、中世には広大な寺領と多くの僧兵を擁していました。

鎌倉時代には、源頼朝の弟である源範頼が再興に尽力したとされ、その庇護のもとで寺勢はさらに拡大しました。室町時代には、戦火によって一時衰退しましたが、その後再建され、江戸時代には再び隆盛を取り戻しました。明治時代の廃仏毀釈や神仏分離令の影響を受けましたが、地元の人々の尽力によって護り伝えられ、現在に至っています。境内には、創建当時の面影を残す石造物や仏像などが数多く残されており、その歴史の深さを物語っています。

③ 良い所

  • 静寂と荘厳な雰囲気: 山中にひっそりと佇む寺院であり、喧騒から離れて静かに歴史と自然を感じることができます。特に早朝や夕暮れ時には、一層神秘的な雰囲気に包まれます。
  • 豊かな自然: 境内は鬱蒼とした木々に囲まれ、四季折々の自然の美しさを堪能できます。特に秋の紅葉は見事で、燃えるような赤や黄色が境内を彩ります。
  • 貴重な文化財: 重要文化財である仁王像をはじめ、多くの仏像や石造物などが保存されており、歴史的な価値が高いです。これらの文化財を間近で見学できるのは大きな魅力です。
  • 手つかずの自然: 周辺には遊歩道も整備されており、自然散策を楽しむことができます。滝や奇岩など、国東半島特有の景観に触れることができます。
  • 比較的空いている: 有名な観光地に比べると比較的訪れる人が少なく、ゆっくりと自分のペースで境内を散策できます。穴場ならではの落ち着いた時間を過ごせるでしょう。

④ 残念な所

  • アクセス: 国東半島の山中に位置するため、公共交通機関でのアクセスはやや不便です。自家用車での訪問が基本となります。
  • 階段が多い: 境内は山斜面に広がっており、階段や坂道が多く、足腰に不安のある方には少し負担かもしれません。
  • 周辺の観光施設: 周辺には、大規模な観光施設や商業施設はあまりありません。食事や休憩場所は事前に調べておくことをおすすめします。
  • 冬季の積雪: 冬季には積雪の可能性があり、足元が悪くなることがあります。訪問の際は、天候情報を確認し、滑りにくい靴を履くなどの対策が必要です。
  • 虫が多い季節: 夏場など、自然豊かな場所特有の虫が多いことがあります。虫除け対策をして訪れると良いでしょう。

⑤ 見どころのスポット

  • 仁王像(重要文化財): 参道入口に立つ一対の仁王像は、鎌倉時代の作とされ、力強い迫力と繊細な表情が印象的です。その大きさも見どころの一つです。
  • 本堂: 趣のある茅葺屋根の本堂は、静かで落ち着いた雰囲気です。内部には、本尊である阿弥陀如来像などが安置されています。
  • 奥の院への参道: 本堂からさらに奥へと続く参道は、自然豊かな石畳の道です。途中には、奇岩や小さな祠などがあり、散策を楽しむことができます。
  • 不動明王像: 奥の院の手前にある不動明王像は、険しい表情で参拝者を見守っています。周囲の自然と一体となったその姿は、神秘的な雰囲気を醸し出しています。
  • 紅葉の時期の境内: 秋になると、境内一帯の木々が鮮やかに色づき、息をのむほどの美しさです。特に、仁王像と紅葉のコントラストは絶景です。
  • 境内の石造物: 境内には、古い石灯籠や石仏などが点在しており、歴史を感じさせます。一つ一つじっくりと眺めてみるのも面白いでしょう。

両子寺は、国東半島の豊かな自然と歴史が息づく、静かで奥ゆかしい魅力を持つ穴場観光スポットです。喧騒を離れて、心静かに過ごしたい方におすすめです。

【JTB】国内旅行(宿泊+ツアー)予約サイト
タイトルとURLをコピーしました