兵庫県の人気観光スポットから5つを紹介します。それぞれの良い所と残念な所を挙げます。
1. 姫路城(兵庫県姫路市)

姫路城は、兵庫県姫路市にある白漆喰総塗籠造りの美しい城郭で、その優美な姿から「白鷺城(しらさぎじょう)」の愛称で親しまれています。ユネスコ世界文化遺産にも登録されており、日本を代表する名城として国内外から多くの観光客が訪れます。
歴史的な成り立ち
- 姫路城の起源は、南北朝時代に赤松則祐が築いた砦に遡ります。
- 戦国時代には、黒田官兵衛が城主となり、八層の天守閣を築きました。
- 江戸時代には、池田輝政によって大規模な改築が行われ、現在の壮麗な姿となりました。
- 明治時代の廃城令や第二次世界大戦の空襲からも奇跡的に免れ、ほぼ創建当時の姿を残しています。
- 近年、大規模な保存修理工事(平成の大修理)が行われ、2015年にグランドオープンしました。
良い所
- 白く美しい外観: 白漆喰で塗られた城壁と屋根瓦のコントラストが美しく、まさに「白鷺」のようです。
- 現存天守: 江戸時代初期の姿をほぼそのまま残す貴重な現存天守です。
- 複雑な縄張り: 防御に優れた複雑な縄張りや、数多くの櫓、門など、見ごたえがあります。
- 世界遺産: 日本の歴史・文化を代表する遺産として、国際的にも高く評価されています。
- 周辺の景観: 城の周辺には、好古園などの庭園もあり、合わせて楽しめます。
- アクセス: JR姫路駅から徒歩約15分と、アクセスも比較的便利です。
残念な所
- 階段の多さ: 天守閣内部の見学には、急で狭い階段を上り下りする必要があります。
- 混雑: 特に春や秋の観光シーズン、連休などは大変混雑します。
- 天守閣からの眺望: 周囲に高い建物がないため、見晴らしは良いですが、現代的な街並みも広がっています。
見どころスポット
- 大天守: 姫路城の中心となる八層の大天守は、内部を見学することができます。最上階からの眺めは絶景です。
- 西の丸: 千姫が居住したとされる場所で、百間廊下や化粧櫓などを見学できます。
- 備前丸: 本丸の南に広がる広場で、かつては武士たちの訓練場でした。
- 菱の門: 本丸の正門で、堂々とした構えが印象的です。
- 三国堀: 複雑な縄張りを形成する堀の一つです。
- 好古園: 姫路城西御屋敷跡に造られた日本庭園で、四季折々の美しい景色を楽しめます。
- お菊井戸: 播州皿屋敷の伝説が残る井戸です。
観光のヒント
- 事前に姫路城の公式サイトで開館時間や休館日、イベント情報を確認しておきましょう。
- 混雑を避けるなら、開館直後や閉館間際の時間帯を狙うのがおすすめです。
- 天守閣内部の見学は、時間に余裕を持ってゆっくりと回りましょう。
- 歩きやすい靴と服装で訪れることをおすすめします。
- 姫路駅周辺には、お土産店や飲食店も充実しています。
姫路城は、その壮麗な姿と歴史的な価値から、訪れる人々を魅了する素晴らしい観光スポットです。ぜひ、実際に足を運んで、その美しさを体感してみてください。
2. 有馬温泉(兵庫県神戸市北区)

有馬温泉は、兵庫県神戸市北区にある日本三古湯の一つに数えられる歴史ある温泉地です。豊かな自然に囲まれ、異なる泉質の温泉を楽しめることから、古くから多くの人々に愛されてきました。
歴史的な成り立ち
- 有馬温泉の歴史は非常に古く、日本書紀や風土記にも記述が見られます。
- 神代の昔、大己貴命(おおなむちのみこと)と少彦名命(すくなひこなのみこと)が発見したという伝説があります。
- 舒明天皇や孝徳天皇も訪れたとされ、古くから皇族や貴族の湯治場として栄えました。
- 鎌倉時代には仁西によって温泉寺が建立され、湯治文化が発展しました。
- 江戸時代には、温泉番付で西の筆頭に挙げられるなど、全国的に有名な温泉地となりました。
良い所
- 泉質の豊富さ: 金泉(含鉄ナトリウム塩化物強塩高温泉)と銀泉(炭酸水素塩泉と放射能泉)という異なる泉質の温泉を楽しめます。
- 歴史と風情: 古くからの温泉街の風情が色濃く残り、歴史を感じさせる寺社や老舗旅館が点在しています。
- 自然に囲まれた環境: 六甲山の麓に位置し、豊かな自然の中でゆったりと過ごせます。
- 周辺観光へのアクセス: 神戸や六甲山など、周辺の観光地へのアクセスも便利です。
- 温泉街の散策: 射的場や土産物店、飲食店などが並び、散策を楽しめます。
残念な所
- 観光客の多さ: 特に週末や連休は、多くの観光客で賑わいます。
- 温泉街の坂道: 温泉街は坂道が多く、足腰に不安がある方は注意が必要です。
- 宿泊料金: 人気の温泉地のため、宿泊料金は比較的高めに設定されている場合があります。
見どころスポット
- 金泉: 赤褐色に濁った含鉄塩化物泉で、有馬温泉を代表する泉質の一つです。
- 銀泉: 無色透明の炭酸水素塩泉と放射能泉の2種類があり、それぞれ異なる効能があります。
- 湯本坂: 有馬温泉の中心となる坂道で、土産物店や飲食店が並びます。
- 温泉寺: 鎌倉時代に仁西によって建立された古刹で、有馬温泉の歴史を物語る場所です。
- 極楽寺: 聖徳太子が創建したと伝わる古刹で、静かな佇まいが魅力です。
- ねね橋: 豊臣秀吉の妻であるねねが有馬を訪れた際に渡ったとされる橋です。
- 太閤の湯: 豊臣秀吉が愛した有馬温泉を再現した温泉テーマパークです。
- 六甲山: ロープウェイで手軽にアクセスでき、美しい景色やレジャーを楽しめます。
観光のヒント
- 日帰り入浴施設も充実しているので、気軽に温泉を楽しめます。
- 温泉街の散策には、浴衣で歩くのもおすすめです。
- 周辺の六甲山と合わせて観光するのも良いでしょう。
- 事前に宿泊や入浴施設の予約をしておくのがおすすめです。
有馬温泉は、歴史と自然、そして良質な温泉を堪能できる魅力的な温泉地です。ぜひ、訪れてみてください。
3. 神戸ハーバーランド(兵庫県神戸市中央区)

神戸ハーバーランドは、兵庫県神戸市中央区にある、ウォーターフロントの複合商業・観光エリアです。旧国鉄湊川貨物駅跡地を再開発して誕生しました。美しい港の景色を背景に、ショッピングモール、レストラン、ホテル、アミューズメント施設などが集まり、地元の人々や観光客に人気のスポットです。
歴史的な成り立ち
- 旧国鉄湊川貨物駅: かつては貨物輸送の拠点として賑わっていました。
- 再開発計画: 1980年代後半から、貨物駅跡地を活性化するための再開発計画が始まりました。
- 1992年: 「神戸ハーバーランド」として街開きを迎えました。
- 震災からの復興: 1995年の阪神・淡路大震災で大きな被害を受けましたが、復興が進み、再び賑わいを取り戻しました。
- umie開業: 2013年には大規模商業施設「神戸ハーバーランドumie」が開業し、さらに魅力的なエリアへと進化しました。
良い所
- 美しい港の景色: 神戸港の美しい景色を一望でき、特に夜景はロマンチックです。
- 多彩なショッピング: ファッション、雑貨、お土産など、様々なジャンルのショップが集まっています。
- 豊富なグルメ: 海を眺めながら食事を楽しめるレストランやカフェ、地元食材を使った料理店など、グルメも充実しています。
- エンターテイメント施設: 遊覧船、映画館、劇場など、様々なエンターテイメント施設があります。
- アクセスの良さ: JR神戸駅や地下鉄ハーバーランド駅から徒歩すぐと、アクセスも便利です。
- デートや家族連れにも最適: ロマンチックな雰囲気と子供も楽しめる施設が揃っており、幅広い層に人気です。
- イベントの開催: 週末や祝日には、様々なイベントが開催され、賑わいをみせます。
残念な所
- 観光客の多さ: 特に週末や祝日、観光シーズンは多くの人で賑わいます。
- 商業施設の価格帯: 観光地価格のため、一部店舗では価格が高めに設定されている場合があります。
- 駐車場: イベント開催時などは、駐車場が混雑することがあります。
見どころスポット
- 神戸ポートタワー: 赤い鼓型の美しいタワーで、展望台からは神戸の街並みや港を一望できます。(現在リニューアル工事中)
- 神戸海洋博物館・カワサキワールド: 海や船の歴史、川崎重工業の技術などを学べる複合施設です。
- 神戸煉瓦倉庫: 明治時代に建てられた歴史的な倉庫群をリノベーションした商業施設で、おしゃれなレストランやショップが入っています。
- モザイク大観覧車: カラフルなゴンドラが特徴的な大観覧車で、夜景も楽しめます。
- umie (ウミエ): EAST MALL、NORTH MALL、SOUTH MALLからなる大規模商業施設で、様々なショップやレストランが集まっています。
- はねっこ広場: 子供たちが遊べる遊具がある広場で、休憩にも最適です。
- 遊覧船: 神戸港を周遊する遊覧船に乗って、海上から景色を楽しむことができます。
- プロメナ神戸: ショッピングやレストラン、ホテルが入った複合施設です。
観光のヒント
- 夜景を楽しむなら、日没後の時間帯がおすすめです。
- 各施設の営業時間やイベント情報を事前に確認しておくと良いでしょう。
- ハーバーランド周辺は徒歩で十分に回れますが、エリアが広いため、目的に合わせて効率よく巡るのがおすすめです。
- レストランは、窓際の席を予約しておくと、よりロマンチックな雰囲気を楽しめます。
神戸ハーバーランドは、美しい景色と多様な魅力が詰まった、神戸を代表する観光スポットです。ぜひ、訪れてみてください。
4. 明石海峡大橋(兵庫県神戸市垂水区)と(兵庫県淡路市)

明石海峡大橋は、兵庫県神戸市垂水区と淡路市岩屋を結ぶ、明石海峡に架かる世界有数の吊り橋です。「パールブリッジ」の愛称で親しまれ、その壮大なスケールと美しい景観は、国内外から多くの観光客を惹きつけます。
歴史的な成り立ち
- 構想: 本州と四国を結ぶ架橋計画の一環として、古くから構想されていました。特に、1955年の紫雲丸事故を契機に、架橋への機運が高まりました。
- 事業化: 1986年(昭和61年)に事業化が決定し、1988年(昭和63年)5月に着工しました。
- 難工事: 明石海峡は潮流が速く、水深も深いため、基礎工事やケーブル架設など、多くの困難を伴う工事でした。
- 開通: 約10年の歳月と巨額の費用をかけ、1998年(平成10年)4月5日に供用が開始されました。
- 世界一: 開通当時、中央支間長1,991mは世界最長の吊り橋であり、日本の技術力の高さを世界に示しました。(2022年にトルコのチャナッカレ1915橋に抜かれ、現在は世界2位です。)
良い所
- 圧倒的なスケール: 全長3,911m、主塔の高さ約298mという巨大な建造物は、間近で見ると圧倒的な迫力があります。
- 美しい景観: 昼間は青い海と空に映え、夜はライトアップされて幻想的な美しさを見せます。特に、時間や季節によって色が変化するライトアップは必見です。
- 周辺観光の拠点: 淡路島や神戸方面へのアクセスが格段に向上し、広域観光の拠点となっています。
- 技術の粋: 世界最高水準の日本の架橋技術が集結しており、土木技術に興味のある方にはたまらないスポットです。
- 展望施設: 橋の科学館や舞子海上プロムナードなど、橋の構造や建設技術を学べる施設や、橋からの絶景を楽しめるスポットがあります。
残念な所
- 通行料金: 神戸淡路鳴門自動車道の一部であるため、通行には高速道路料金がかかります。
- 徒歩や自転車での通行不可: 高速道路のため、歩行者や自転車は通行できません。(ただし、年に数回、ウォーキングイベントが開催されることがあります。)
- 天候による影響: 悪天候(強風など)の場合、通行止めになることがあります。
- 時期による混雑: 大型連休や観光シーズンは、周辺道路や関連施設が混雑することがあります。
- 「世界一」の座を譲った: 中央支間長で世界一ではなくなったことは、一部の方には残念かもしれません。
見どころスポット
- 舞子海上プロムナード: 橋桁の下に設けられた海上遊歩道で、海面からの高さ約47mの空中散歩を楽しめます。床がガラス張りになっている場所もあり、スリル満点です。
- 橋の科学館: 明石海峡大橋の建設技術や耐震構造などを、模型や映像で分かりやすく解説しています。
- 孫文記念館(移情閣): 明石海峡大橋を背景にした美しい八角堂で、中国の革命家・孫文を顕彰する日本で唯一の記念館です。
- 舞子公園: 明石海峡大橋の神戸側のたもとに広がる公園で、橋全体を眺めるのに最適なスポットです。旧武藤山治邸や旧木下家住宅などの歴史的建造物もあります。
- 淡路サービスエリア(上り・下り): 橋を間近に見ることができ、お土産店やレストランも充実しています。特に、下り線側にある展望台からの眺めは絶景です。
- 道の駅あわじ: 淡路島側のたもとにあり、明石海峡大橋と淡路島の特産品などを楽しめます。
- 大鳴門橋: 明石海峡大橋と合わせて、本州と四国を結ぶ壮大なルートの一部を構成しています。
明石海峡大橋は、単なる交通インフラとしてだけでなく、その雄姿や周辺の景観、そして建設に込められた技術とロマンを感じることができる、魅力的な観光スポットです。
5. 神戸異人館街(兵庫県神戸市中央区)

神戸異人館街は、兵庫県神戸市中央区の北野地区にある、明治時代から大正時代にかけて建てられた異国情緒あふれる洋館が立ち並ぶエリアです。独特の雰囲気と美しい建物群は、神戸を代表する観光スポットとして多くの人々を魅了しています。
歴史的な成り立ち
- 神戸港が1868年(慶応4年)に開港すると、多くの外国人が居留地を設けました。
- 北野地区は、居留地に隣接する高台に位置し、外国人たちが母国を偲ばせる邸宅を建て始めたのが異人館街の始まりです。
- 当時は、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツなど、様々な国の領事館や貿易商、宣教師などが暮らしていました。
- 第二次世界大戦や阪神・淡路大震災などの被害を受けましたが、多くの異人館が修復・保存され、現在に至っています。
良い所
- 異国情緒あふれる街並み: レンガ造りや木造の美しい洋館が立ち並び、まるで海外にいるような雰囲気を楽しめます。
- 歴史的な建造物: 各異人館は、当時の生活様式や建築様式を今に伝える貴重な文化遺産です。
- 多様な楽しみ方: 内部を見学できる異人館、カフェやレストランとして利用されている異人館、ショップが入っている異人館など、様々な楽しみ方ができます。
- 写真映えするスポット: 美しい洋館は絶好の撮影スポットとなり、多くの観光客がカメラを手に散策しています。
- 周辺観光との連携: 神戸港や南京町など、他の人気観光スポットへのアクセスも良好です。
残念な所
- 坂道が多い: 北野地区は高台にあるため、坂道が多く、移動にはやや体力が必要です。
- 入場料がかかる施設が多い: 多くの異人館は内部見学に別途入場料がかかります。
- 観光客の多さ: 特に週末や祝日は、多くの観光客で賑わい、ゆっくりと見学できない場合があります。
- 駐車場が少ない: 車でのアクセスの場合、駐車場を探すのに苦労することがあります。
見どころスポット
- 風見鶏の館: 赤レンガの外壁と屋根の上の風見鶏がシンボル。旧ドイツ人貿易商の邸宅で、内部も見学できます。
- 萌黄の館: 白い壁と緑色の屋根が特徴的な美しい洋館。旧アメリカ領事の邸宅で、内部も見学できます。
- ラインの館: 木造二階建ての異人館で、無料で休憩や見学ができます。阪神・淡路大震災の被害から復旧されました。
- うろこの家: 外壁を覆う天然石のうろこ状の意匠が特徴的。内部には美術館も併設されています。
- 異人館パラスティン邸: 白亜の美しい外観が印象的な旧ロシア領事館。
- 北野外国人倶楽部: 明治時代に建てられた社交倶楽部で、現在はレストランとして利用されています。
- スターバックスコーヒー 神戸北野異人館店: 歴史的な異人館を利用した店舗で、雰囲気のある空間でコーヒーを楽しめます。
観光のヒント
- 歩きやすい靴で訪れるのがおすすめです。
- 複数の異人館を見学する場合は、共通券などを利用するとお得になる場合があります。
- 早朝や夕方に訪れると、比較的空いていてゆっくりと見学できます。
- 北野工房のまちなど、周辺の商業施設も合わせて楽しむことができます。
神戸異人館街は、歴史と異文化が融合した魅力的なエリアです。散策しながら、それぞれの異人館の個性的な魅力を発見してみてください。
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