広島県の人気観光スポット

三景園 各地の人気観光スポット

広島県の人気観光スポットから5つを選び、それぞれの良い所と残念な所を挙げます。

1. 厳島神社(宮島)(広島県廿日市市)

厳島神社は、広島県廿日市市(はつかいちし)の宮島にある、海上に立つ美しい神社です。平安時代末期に平清盛によって現在の姿に造営され、ユネスコの世界文化遺産にも登録されている、日本を代表する観光スポットです。

歴史的な成り立ち

  • 創建は推古天皇元年(593年)と伝えられています。
  • 平安時代末期、平清盛が安芸守に任じられた際に、現在の寝殿造の社殿群を造営し、厳島神社は隆盛を極めました。
  • 海上交通の要衝に位置していたため、古くから航海の安全を祈る人々の信仰を集めてきました。
  • 現在の主要な社殿は、室町時代から江戸時代にかけて再建されたものです。

良い所

  • 海上に浮かぶ美しい景観: 満潮時には、朱塗りの大鳥居や社殿が海に浮かんでいるように見える、他に類を見ない幻想的な景観が魅力です。
  • 歴史と文化: 平清盛ゆかりの神社であり、平安時代の寝殿造の様式を今に伝える貴重な文化遺産です。
  • 自然との調和: 背後の弥山(みせん)の緑と、海の青、そして朱塗りの社殿のコントラストが美しく、自然と一体となった景観を楽しめます。
  • 多種多様な見どころ: 社殿群だけでなく、宝物館や能舞台、五重塔など、見どころが多いです。
  • 周辺の観光: 宮島全体が観光地であり、鹿との触れ合いや、商店街の散策、弥山登山なども楽しめます。

残念な所

  • 潮の満ち引きによる景観の変化: 干潮時には、海が引いて大鳥居の下まで歩いて行けますが、海上の景観は見られません。訪れる時間帯によって印象が大きく異なります。
  • 観光客の多さ: 年間を通して多くの観光客が訪れるため、特に連休や観光シーズンは大変混雑します。
  • フェリーの混雑: 宮島へのフェリーも、時間帯によっては待ち時間が発生します。
  • 修繕工事: 文化財保護のため、定期的に社殿や大鳥居の修繕工事が行われることがあり、一部見られない場合があります。

見どころスポット

  • 大鳥居: 海上に立つ高さ約16mの朱塗りの大鳥居は、厳島神社のシンボルです。
  • 本殿・拝殿: 平安時代の寝殿造の様式を伝える美しい社殿群です。
  • 平舞台・高舞台: 海上に突き出した舞台で、かつては能楽などが奉納されました。
  • 五重塔: 室町時代に建立された美しい塔です。
  • 多宝塔: 本殿の東側に建つ二重の塔です。
  • 宝物館: 平家一門ゆかりの品々など、貴重な文化財が展示されています。
  • 御笠浜: 大鳥居を正面に見る絶好の撮影スポットです。

観光のヒント

  • 潮の満ち引きを確認し、満潮時の海に浮かぶ景観を見るのがおすすめです。
  • フェリーの時間を事前に調べておくと良いでしょう。
  • 宮島全体を散策するには、ある程度の時間が必要です。
  • 鹿は人懐っこいですが、食べ物を与えるのは禁止されています。
  • 弥山へ登山する際は、装備をしっかりとし、時間に余裕を持って計画しましょう。

厳島神社は、その歴史、文化、そして何よりも美しい景観が魅力の、広島を代表する必見の観光スポットです。

2. 原爆ドーム(広島県広島市中区)

原爆ドームは、広島県広島市にある、1945年8月6日に投下された原子爆弾の爆風によって一部を残して倒壊した建物です。核兵器の惨禍を伝える象徴として、世界中から多くの人々が訪れる、非常に重要な歴史的建造物です。

歴史的な成り立ち

  • 建設: 1915年(大正4年)に「広島県物産陳列館」として竣工しました。チェコの建築家ヤン・レツルによって設計された、当時としてはモダンなレンガ造りの建物でした。
  • 被爆: 1945年8月6日午前8時15分、アメリカ軍のB-29爆撃機「エノラ・ゲイ」が投下した原子爆弾が、建物の東約160m、上空約600mで炸裂しました。爆風と熱線により、市内の建物はほぼ全壊・全焼しましたが、物産陳列館は爆心地に近いにも関わらず、鉄骨の骨組みと一部の外壁を残して倒壊を免れました。特徴的なドーム型の鉄骨が残ったことから、「原爆ドーム」と呼ばれるようになりました。
  • 保存運動: 戦後、取り壊しも検討されましたが、「負の遺産」として、核兵器の恐ろしさや平和の尊さを後世に伝えるために保存すべきだという声が高まりました。
  • 世界遺産登録: 1996年12月、ユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録されました。「核兵器の惨禍を伝える生きた証拠」として、その歴史的意義が国際的に認められました。

良い所

  • 歴史の証人: 核兵器の恐ろしさ、戦争の悲惨さを प्रत्यक्ष的に伝える、かけがえのない存在です。
  • 平和への祈り: 世界平和への願いを込めて、多くの人々が訪れ、祈りを捧げる場所となっています。
  • 学習の場: 原子爆弾の被害や核兵器について学ぶ上で、非常に重要な教材となります。
  • 周辺施設との連携: 平和記念公園や平和記念資料館と合わせて見学することで、より深く理解を深めることができます。

残念な所

  • 痛ましい記憶: その姿は、原子爆弾による甚大な被害を想起させ、心を痛める人もいます。
  • 風化の懸念: 時間の経過とともに、その歴史的意義が薄れていくことへの懸念があります。

見どころスポット

  • ドームの骨組み: 爆風によって大きく歪みながらも残った鉄骨は、当時の凄まじさを物語っています。
  • 一部残った外壁: 熱線や爆風の痕跡を残す外壁は、当時の状況を伝えます。
  • 爆心地: 原爆ドームからほど近い場所に、原子爆弾が炸裂した地点を示す碑が建てられています。
  • 平和記念公園: 原爆ドームを含む広大な公園で、平和記念資料館や原爆死没者慰霊碑などがあります。
  • 平和記念資料館: 原子爆弾の被害状況や被爆者の証言などを展示しており、原爆の悲惨さを深く学ぶことができます。

観光のヒント

  • 原爆ドームは、単なる観光スポットではなく、歴史と平和について深く考える場所であることを理解して訪れましょう。
  • 周辺の平和記念公園や平和記念資料館と合わせて見学することで、より深く理解を深めることができます。
  • 静かに見学し、犠牲者の方々への哀悼の意を表しましょう。
  • ボランティアガイドによる解説を聞くことで、より詳しい情報を得ることができます。

原爆ドームは、広島の悲劇を伝えるとともに、平和への強い願いを象徴する、世界にとって重要な場所です。訪れる際には、その歴史的意義を深く理解し、平和について考える機会としてください。

3. しまなみ海道(広島県尾道市と愛媛県今治市を結んでいます)

しまなみ海道は、広島県尾道市と愛媛県今治市を結ぶ、瀬戸内海の島々を7つの橋で結ぶ約70kmのルートです。その美しい多島美の景色の中をサイクリングやドライブで巡ることができ、国内外から多くの観光客を魅了する人気の観光スポットです。

歴史的な成り立ち

  • しまなみ海道の建設構想は、1960年代に始まりました。
  • 瀬戸内海の島々の生活圏を結び、地域振興を図る目的で計画が進められました。
  • 1988年に最初の橋である因島大橋が開通し、その後、順次橋が開通していきました。
  • 1999年に最後の橋である来島海峡大橋が開通し、全長約70kmのしまなみ海道が全線開通しました。
  • 開通以来、サイクリストの聖地としても知られるようになり、サイクリングロードの整備も進んでいます。

良い所

  • 絶景の多島美: 瀬戸内海の穏やかな海と点在する美しい島々、そしてそれを結ぶ個性的な橋の景観は、息をのむ美しさです。
  • サイクリング: 日本有数のサイクリングロードがあり、初心者から上級者まで、自分のペースで絶景の中をサイクリングを楽しめます。レンタサイクルも充実しています。
  • ドライブ: 海上を走る爽快なドライブも楽しめます。橋ごとに異なる景色を楽しめるのが魅力です。
  • 島ごとの個性: 各島には、歴史的な史跡、美しい砂浜、特産品など、それぞれ異なる魅力があります。
  • 新鮮な海の幸: 瀬戸内海で獲れた新鮮な魚介類を使ったグルメを堪能できます。

残念な所

  • 天候: 雨天や強風時は、サイクリングや橋の通行に注意が必要です。
  • 坂道: サイクリングロードにはアップダウンのある箇所もあります。
  • 距離: 全長約70kmと長いため、全線を一日で巡るのは体力が必要です。
  • 夏季の暑さ: 夏場は日差しが強く、暑さ対策が必要です。

見どころスポット

  • 尾道: しまなみ海道の広島県側の玄関口。レトロな街並みや寺社巡りを楽しめます。
  • 因島: 日本有数の水軍である村上水軍の本拠地跡があります。
  • 生口島: 瀬戸田サンセットビーチや耕三寺など、アートと景観を楽しめる島です。
  • 大三島: 大山祇神社があり、歴史と文化を感じられる島です。
  • 伯方島: 塩の生産が盛んで、伯方の塩ソフトクリームは人気です。
  • 大島: 亀老山展望公園からは、来島海峡大橋を一望できる絶景が広がります。
  • 今治: しまなみ海道の愛媛県側の玄関口。タオル美術館ICHIHIROや今治城などがあります。
  • 来島海峡大橋: 世界初の三連吊橋で、その雄大な姿は圧巻です。
  • サイクリングロード: ブルーラインが整備されており、迷うことなくサイクリングを楽しめます。

観光のヒント

  • サイクリングを楽しむ場合は、事前にルートや体力レベルに合わせた計画を立てましょう。レンタサイクル店も多数あります。
  • 各島の観光スポットや特産品を事前に調べておくと、より楽しめます。
  • 宿泊施設は、尾道、今治、各島にあります。
  • フェリーを利用して、島々を巡ることも可能です。
  • 天候に注意し、特にサイクリングの際は安全第一で楽しみましょう。

しまなみ海道は、風光明媚な景色の中を、自分のペースで自由に楽しめる魅力的な観光スポットです。サイクリング愛好家はもちろん、ドライブや観光を楽しむ方にもおすすめです。

4. 鞆の浦(とものうら)(広島県福山市)

鞆の浦(とものうら)は、広島県福山市鞆町にある港町で、瀬戸内海の美しい自然と古い町並みが魅力的な観光スポットです。古くから潮待ちの港として栄え、その歴史的な風情が今も色濃く残っています。

歴史的な成り立ち

  • 鞆の浦は、古代から瀬戸内海の要衝として栄え、万葉集にも歌われています。
  • 鎌倉時代には、源平合戦の舞台の一つとなりました。
  • 江戸時代には、潮待ちの港として多くの船が停泊し、廻船問屋などが軒を連ねました。
  • 坂本龍馬が率いる海援隊の拠点の一つとなり、明治維新の舞台ともなりました。
  • 近年では、スタジオジブリの映画「崖の上のポニョ」のモデルになったとも言われています。

良い所

  • 歴史的な町並み: 江戸時代の面影を残す古い家並みが保存されており、散策するだけでタイムスリップしたような感覚を味わえます。
  • 美しい自然: 瀬戸内海の穏やかな海と、周囲の緑豊かな島々の景色が素晴らしいです。
  • 潮待ちの港の遺構: 雁木(がんぎ)や常夜燈(じょうやとう)など、潮待ちの港として栄えた当時の遺構が残っています。
  • 坂本龍馬ゆかりの地: 龍馬が隠れ家としていたとされる場所など、歴史ファンにはたまらないスポットがあります。
  • 新鮮な海の幸: 瀬戸内海の新鮮な魚介類を使った料理を堪能できます。
  • 穏やかな雰囲気: 観光地でありながら、どこか懐かしい、ゆったりとした時間が流れています。

残念な所

  • 交通アクセス: JR福山駅からバスで約30分と、やや時間がかかります。
  • 坂道が多い: 狭い路地や坂道が多いため、足腰に不安がある方は注意が必要です。
  • 観光客の多さ: 近年人気が高まっており、特に週末や連休は賑わいます。
  • 駐車場: 狭い道が多く、駐車場も限られています。公共交通機関の利用が推奨されます。

見どころスポット

  • 鞆の浦の町並み: 石畳の道や古い商家など、歴史的な風情を感じながらの散策が楽しめます。
  • 常夜燈: 江戸時代に建てられた灯台で、鞆の浦のシンボルとなっています。
  • 雁木: 潮の満ち引きに合わせて船を接岸できるように作られた石段です。
  • 福禅寺対潮楼: 江戸時代に建てられた客殿で、座敷から望む瀬戸内海の景色は絶景です。
  • 医王寺: 境内の太子殿は国の重要文化財に指定されており、美しい庭園もあります。
  • 鞆の浦歴史民俗資料館: 鞆の浦の歴史や文化に関する資料が展示されています。
  • 仙酔島: 鞆の浦から船で約5分の場所にあり、手つかずの自然が残る島です。
  • 坂本龍馬隠れ家跡: 龍馬が一時身を潜めていたとされる場所です。

観光のヒント

  • 鞆の浦の散策は、歩きやすい靴で行くのがおすすめです。
  • 潮の満ち引きによって景観が変わるので、時間帯を変えて訪れるのも良いでしょう。
  • 仙酔島への渡船と合わせて観光するのもおすすめです。
  • 地元の特産品である保命酒(ほうめいしゅ)を試してみるのも良いでしょう。

鞆の浦は、瀬戸内海の美しい景色と歴史的な町並みが調和した、心安らぐ魅力的な観光地です。ぜひ、ゆっくりと時間をかけて散策してみてください。

5. 大久野島(ウサギ島)(広島県竹原市)

大久野島(おおくのしま)は、広島県竹原市に属する瀬戸内海に浮かぶ小さな島です。「うさぎ島」として非常に有名で、多くの野生のウサギが生息していることで知られています。しかし、その可愛らしいイメージとは裏腹に、過去には毒ガス製造工場があったという歴史も持っています。

歴史的な成り立ち

  • 毒ガス製造の歴史: 大久野島は、日中戦争から第二次世界大戦にかけて、旧日本軍の毒ガス製造工場が置かれていたという悲しい歴史を持ちます。地図からその存在が消され、「地図にない島」とも呼ばれていました。
  • 戦後の変化: 戦後、毒ガス工場は解体され、島は国立公園の一部として一般公開されるようになりました。
  • うさぎの楽園へ: なぜこれほど多くのウサギが生息するようになったかについては諸説あります。一説には、戦後に小学校で飼育されていたウサギが野生化したとも言われています。

良い所

  • たくさんの可愛いウサギ: 島全体が野生のウサギの楽園となっており、人懐っこいウサギたちと触れ合うことができます。エサをあげたり、一緒に写真を撮ったりと、癒やされる時間を過ごせます。
  • 美しい自然: 瀬戸内海の温暖な気候に恵まれ、豊かな自然が残っています。ハイキングやサイクリングなど、自然を満喫できるアクティビティも楽しめます。
  • 歴史を学べる: 島内には、毒ガス資料館や発電所跡など、過去の歴史を伝える施設や遺構が残っており、平和学習の場ともなっています。
  • 静かで穏やかな雰囲気: 車の乗り入れが禁止されているため、静かで穏やかな時間を過ごすことができます。

残念な所

  • ウサギへの配慮: ウサギは野生動物なので、無理な触れ合いや追いかけ回す行為は避けなければなりません。また、持ち込みのエサの種類にも注意が必要です。
  • 毒ガス製造の歴史: 島には悲しい過去があることを理解しておく必要があります。
  • 宿泊施設の限り: 島内の宿泊施設は限られています。
  • 天候による影響: 悪天候の場合、フェリーが欠航することがあります。
  • 自動販売機や売店の数: 島内には自動販売機や売店の数が限られています。

見どころスポット

  • ウサギとの触れ合い: 島内の至る所でウサギに出会えます。
  • 大久野島毒ガス資料館: 毒ガス製造の歴史や人体への影響について学ぶことができます。
  • 大久野島灯台: 島北端に立つ灯台で、瀬戸内海の景色を一望できます。
  • 休暇村大久野島: 島内にある宿泊施設で、温泉や食事も楽しめます。
  • 発電所跡: かつての毒ガス工場で使用されていた発電所の廃墟です。
  • 砲台跡: 第二次世界大戦中に設置された砲台の跡が残っています。
  • サイクリングロード: 島内にはサイクリングロードが整備されており、景色を楽しみながら島内を巡ることができます。

観光のヒント

  • ウサギのエサは、島内の売店で購入できます。キャベツやニンジンなどの野菜も喜ばれますが、人間の食べ物は与えないようにしましょう。
  • ウサギは暑さに弱いので、夏場の暑い時間帯は無理に追いかけ回さないようにしましょう。
  • 島内は広いので、歩きやすい靴で訪れるのがおすすめです。
  • フェリーの時刻は事前に確認しておきましょう。
  • 島内にはゴミ箱が少ないため、ゴミは持ち帰るようにしましょう。

大久野島は、可愛いウサギたちとの触れ合いを通して癒やされるだけでなく、過去の歴史を学び、平和について考えるきっかけを与えてくれる、特別な場所です。ぜひ一度、訪れてみてください。

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