香川県の穴場観光スポット

各地の穴場観光スポット

香川県には直島や金刀比羅宮などの有名観光地がありますが、静かに楽しめる穴場スポットもたくさんあります。以下に2か所をご紹介します。

1. 紫雲出山(しうでやま)(三豊市)

香川県の穴場観光スポット:紫雲出山

① 概要

紫雲出山は、香川県三豊市詫間町に位置する標高490mの山です。瀬戸内海国立公園内にあり、山頂からは瀬戸内海の多島美を一望できる絶景スポットとして知られています。特に、春の桜、初夏の紫陽花、そして秋の紅葉の時期は息をのむほどの美しさです。近年、SNSなどを通じてその絶景が広く知られるようになり、注目度が高まっていますが、比較的静かに自然と景色を楽しめる穴場と言えるでしょう。

② 歴史的な成り立ち

紫雲出山の名前は、山頂付近から紫色の雲が湧き出ることがあったという伝説に由来します。古くから地域の人々に親しまれてきた山であり、山頂には城跡(紫雲出城跡)も残っています。この城は、戦国時代にこの地域を治めていた香川氏の支城の一つとされ、瀬戸内海の交通を監視する重要な役割を担っていました。現在、城の遺構は石垣などがわずかに残るのみですが、歴史を感じさせる静かな佇まいを見せています。

③ 良い所

  • 息をのむ絶景: 何と言っても一番の魅力は、山頂から見渡す瀬戸内海のパノラマビューです。特に、天候が良い日には、点在する島々と穏やかな海が織りなす美しい風景を堪能できます。時間帯によって海の表情も変わり、夕焼け時は特にロマンチックな雰囲気に包まれます。
  • 四季折々の自然美: 春には約1000本の桜が山を彩り、まるでピンクの絨毯を敷き詰めたような光景が広がります。初夏には紫陽花が咲き誇り、梅雨の時期ならではのしっとりとした美しさを見せてくれます。秋には紅葉が山全体を赤や黄色に染め上げ、四季折々の自然の表情を楽しむことができます。
  • 比較的アクセスしやすい: 山頂付近まで車でアクセスできるため、体力に自信のない方でも気軽に絶景を楽しむことができます。駐車場も整備されています。
  • 静かで落ち着いた雰囲気: 著名な観光地に比べると、比較的観光客が少なく、静かな環境の中でゆっくりと自然と景色を満喫できます。喧騒を離れてリフレッシュしたい方におすすめです。
  • ハイキングコースも整備: 山頂までのハイキングコースも整備されており、自然を感じながら体を動かしたい方にも最適です。

④ 残念な所

  • 公共交通機関でのアクセス: 電車やバスなどの公共交通機関でのアクセスはやや不便です。自家用車での訪問が基本となります。
  • 天候に左右される: 絶景が魅力の場所であるため、天候が悪いと景色を十分に楽しむことができません。事前に天気予報を確認してから訪れることをおすすめします。
  • 売店や飲食店: 山頂付近には、簡素な休憩所はありますが、本格的な売店や飲食店はほとんどありません。飲み物や軽食は事前に準備しておくと良いでしょう。
  • 夜間の訪問: 夜間は基本的に立ち入り禁止となっています。夕焼けの絶景を見る場合は、時間に注意が必要です。

⑤ 見どころのスポット

  • 山頂展望台: 瀬戸内海の絶景を360度見渡せるメインのスポットです。特に、春の桜の時期や夕焼け時は多くの人が訪れます。
  • 桜並木: 山頂へと続く道路沿いには美しい桜並木が続き、ドライブや散策を楽しみながら花見をすることができます。
  • 紫陽花園: 初夏には、色とりどりの紫陽花が咲き誇り、雨に濡れた紫陽花は一層美しさを増します。
  • 紫雲出城跡: 山頂に残る城跡の石垣などを見ることができます。歴史を感じながら散策するのもおすすめです。
  • ハイキングコース: 整備されたハイキングコースを歩きながら、様々な角度から自然や景色を楽しむことができます。体力に合わせてコースを選ぶことができます。
  • 父母ヶ浜: 紫雲出山から車で比較的近い場所に、日本のウユニ塩湖とも称される絶景スポット「父母ヶ浜(ちちぶがはま)」があります。干潮時の潮だまりに空が映り込む幻想的な風景は必見です。紫雲出山と合わせて訪れるのもおすすめです。

紫雲出山は、瀬戸内海の絶景と豊かな自然、そして歴史的な背景を持つ魅力的な穴場観光スポットです。喧騒を離れて、心静かに美しい景色を堪能したい方には特におすすめです。

2. 本島(ほんじま)(丸亀市)


香川県の穴場観光スポット:本島

① 概要

本島(ほんじま)は、瀬戸内海に浮かぶ塩飽諸島(しわくしょとう)の一つで、香川県丸亀市に属する島です。かつては瀬戸内海の海上交通の要衝として栄え、塩飽水軍の本拠地としても知られています。現在も古い町並みが残り、静かで落ち着いた雰囲気の中で歴史と自然を感じられる、まさに穴場と呼ぶにふさわしい島です。近年は、瀬戸内国際芸術祭の会場の一つとなることもあり、アートスポットとしても注目を集めています。

② 歴史的な成り立ち

本島の歴史は古く、古墳時代の遺跡なども発見されています。特に中世から戦国時代にかけては、塩飽諸島を拠点とした塩飽水軍が勢力を誇り、本島はその中心的な役割を果たしました。塩飽水軍は、織田信長や豊臣秀吉の水軍としても活躍し、瀬戸内海の制海権を握る上で重要な存在でした。

江戸時代に入ると、塩飽諸島は幕府の直轄領となり、本島には陣屋が置かれました。廻船業も盛んになり、本島は物資の集積地として繁栄しました。当時の繁栄を偲ばせる古い町並みや商家、武家屋敷などが現在も残っています。

明治時代以降は、海上交通の中心が変化し、本島の経済は徐々に衰退しましたが、その分、昔ながらの風景や文化が色濃く残る結果となりました。

③ 良い所

  • 静かで落ち着いた雰囲気: 観光地化されすぎておらず、喧騒から離れてゆっくりと時間を過ごしたい方には最適です。
  • 歴史的な町並み: 塩飽水軍ゆかりの古い町並みや、江戸時代の陣屋跡などが残り、歴史散策を楽しめます。
  • 豊かな自然: 島内には美しい海岸線や自然が残っており、ハイキングや釣りなどのアクティビティも楽しめます。
  • アートとの触れ合い: 瀬戸内国際芸術祭の会場となることがあり、現代アート作品を自然や風景と共に楽しむことができます。
  • 温かい島の人々: 観光客ずれしておらず、島の人々の素朴で温かい人柄に触れることができます。
  • 新鮮な海の幸: 瀬戸内海で獲れた新鮮な魚介類を使った料理を味わうことができます。

④ 残念な所

  • 交通の便: 本島へはフェリーでのアクセスとなり、便数も限られています。特に夜間の便は少ないため、日帰り観光の場合は時間に注意が必要です。
  • 宿泊施設の少なさ: ホテルや旅館などの宿泊施設は限られています。民宿などが中心となります。
  • 飲食店や商店の数: レストランやカフェ、お土産店などの数は多くありません。食事や買い物は事前に計画しておく必要があります。
  • 観光施設の充実度: 大規模なテーマパークのような観光施設はありません。自然や歴史、アートを楽しむことが中心となります。
  • 移動手段: 島内での移動は、徒歩、レンタサイクル、またはコミュニティバスとなります。坂道も多い場所があるため、体力が必要な場合があります。

⑤ 見どころのスポット

  • 笠島地区の町並み: 江戸時代の面影を色濃く残す、重要伝統的建造物群保存地区です。武家屋敷や商家が並び、当時の雰囲気を肌で感じることができます。
  • 塩飽勤番所跡: 江戸時代に塩飽諸島を統括した役所跡です。当時の建物の一部が復元されており、塩飽水軍や島の歴史について学ぶことができます。
  • 本島八幡神社: 塩飽水軍の守護神として崇められてきた神社です。歴史を感じさせる境内や、そこからの眺めも素晴らしいです。
  • 積浦(つむうら)の海岸: 美しい砂浜が広がる海岸で、海水浴や散策を楽しめます。夕日の名所としても知られています。
  • 瀬戸内国際芸術祭の作品: 開催時期には、島内に点在する現代アート作品を巡ることができます。自然とアートの融合を楽しめます。
  • 高灯籠: かつて海上交通の要所であった本島を象徴する灯台です。現在は内部に入ることはできませんが、その歴史的な佇まいは一見の価値があります。
  • 本島歴史民俗資料館: 島で使われてきた生活用具や漁具などが展示されており、島の歴史や文化をより深く知ることができます。

本島は、派手な観光地ではありませんが、静かな環境の中で歴史や自然、アートに触れたい方にとっては、忘れられない魅力的な体験ができるはずです。時間に余裕を持って、ゆっくりと島内を散策してみてください。

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