鹿児島県の穴場観光スポット

各地の穴場観光スポット

鹿児島県には桜島や指宿温泉といった有名観光地がありますが、混雑を避けつつ自然や歴史を楽しめる穴場も存在します。以下に2つのおすすめスポットをご紹介します。

1. 霧島神宮古宮跡(霧島市)

鹿児島県の穴場観光スポット:霧島神宮古宮跡

① 概要

霧島神宮古宮跡は、現在の霧島神宮が鎮座する場所よりも古い、霧島神宮の起源となった場所です。高千穂峰の中腹、標高約800mに位置し、原生林に囲まれた神秘的な雰囲気が漂っています。現在の華やかな霧島神宮とは異なり、自然と一体化した静寂な空間で、古来からの信仰の形を感じることができます。パワースポットとしても知られ、訪れる人に清らかなエネルギーを与えてくれると言われています。

② 歴史的な成り立ち

霧島神宮の創建は非常に古く、一説には欽明天皇の時代(6世紀)に遡るとされています。当初は高千穂峰の山頂に創建されましたが、度重なる噴火により焼失と再建を繰り返しました。その中で、一時的に高千穂峰の中腹に遷座したのが、この古宮跡です。

平安時代には、修験道の霊場としても栄え、多くの修行者が訪れました。その後、現在の地に霧島神宮が再建されると、古宮跡は次第に忘れ去られていきました。しかし、近年になり、その歴史的価値と自然の美しさが見直され、再び注目を集めるようになっています。現在では、当時の石垣や祭祀跡などがひっそりと残されており、往時の面影を偲ぶことができます。

③ 良い所

  • 神秘的な雰囲気: 手つかずの自然の中に佇む古宮跡は、静寂と神聖な空気に満ちています。現代の喧騒から離れ、心静かに過ごしたい方には最適な場所です。
  • 自然との一体感: 周囲は豊かな原生林に囲まれ、四季折々の自然の美しさを感じられます。特に、新緑や紅葉の時期は格別です。
  • 歴史のロマンを感じられる: 古代からの信仰の形が残る場所であり、歴史好きにはたまらない魅力があります。ひっそりと佇む石垣や祭祀跡は、いにしえの物語を静かに語りかけてくるようです。
  • パワースポット: 古くから霊場として崇められてきた場所であり、強いエネルギーを感じると言われています。心身のリフレッシュや開運を求める方にもおすすめです。
  • ハイキングを楽しめる: 古宮跡へ続く道は、自然豊かなハイキングコースとなっています。軽い運動をしながら、神秘的な空間を目指すことができます。

④ 残念な所

  • アクセス: 公共交通機関でのアクセスは限られており、自家用車での訪問が基本となります。また、駐車場から古宮跡までは遊歩道を歩く必要があります。
  • 整備状況: 現在の霧島神宮のような整備された観光地ではなく、自然のままの姿を残しています。そのため、足元が悪かったり、案内表示が少ない場合があります。歩きやすい靴と事前の情報収集が重要です。
  • 施設の少なさ: 売店や休憩所などの施設はほとんどありません。飲み物や軽食は事前に準備していく必要があります。
  • 天候に左右される: 山の中腹に位置するため、天候が変わりやすいです。雨天時や悪天候時は足元が悪くなるため、注意が必要です。
  • 虫が多い: 自然豊かな場所であるため、季節によっては虫が多く発生します。虫除け対策をしていくことをおすすめします。

⑤ 見どころのスポット

  • 古宮跡の石垣: 当時の祭殿を囲っていたと思われる石垣が、自然の中にひっそりと残っています。苔むした石垣は、長い年月を感じさせます。
  • 祭祀跡: 古代の祭祀が行われたと考えられる場所がいくつか残っています。具体的な遺構は少ないものの、神聖な雰囲気を感じることができます。
  • 御手洗川: 古宮跡の近くを流れる清流です。澄んだ水が流れ、周囲の緑と調和した美しい景観を作り出しています。
  • 遊歩道: 古宮跡へと続く遊歩道は、自然観察を楽しみながら散策できます。季節ごとに様々な植物や景色を楽しむことができます。
  • 高千穂峰を望む景色: 古宮跡からは、霧島連山の主峰である高千穂峰を間近に望むことができます。特に晴れた日には、雄大な景色を楽しむことができます。

霧島神宮古宮跡は、手つかずの自然の中で、古代の信仰の息吹を感じることができる、隠れた名所です。整備された観光地とは異なる魅力があり、静かに歴史と自然に向き合いたい方におすすめのスポットです。

2. 大隅半島・雄川の滝(おがわのたき)(肝属郡南大隅町)

鹿児島県の穴場観光スポット「大隅半島・雄川の滝」

① 概要

雄川の滝(おがわのたき)は、鹿児島県肝属郡南大隅町にある美しい滝です。落差46メートル、幅60メートルというスケールを誇り、滝壺のエメラルドグリーンに輝く水面と、周囲の自然が織りなすコントラストが非常に印象的です。その景観の美しさから、「日本の滝百選」にも選ばれています。近年、その秘境のような雰囲気と絶景がSNSなどで話題となり、徐々に注目を集めていますが、まだ比較的観光客が少なく、静かに自然を満喫できる穴場スポットと言えるでしょう。

② 歴史的な成り立ち

雄川の滝は、太古の火山活動によって形成されたと言われています。周辺の地質は、シラスと呼ばれる火山灰が堆積したもので、このシラス層を雄川が長い年月をかけて浸食することで、現在の滝の形が作られました。

滝自体にまつわる具体的な歴史的な逸話や出来事はあまり記録されていませんが、古くから地域の人々には知られた存在であったと考えられます。豊かな自然の一部として、生活用水や農業用水の水源としても利用されてきた可能性があります。

近年までは、その場所へのアクセスが比較的困難であったため、観光地として大きく開発されることはありませんでした。しかし、近年の道路整備や遊歩道の整備によって、一般の観光客も比較的容易に訪れることができるようになり、その美しさが広く知られるようになりました。

③ 良い所

  • 息をのむほどの絶景: エメラルドグリーンの滝壺と、そこへ流れ落ちるダイナミックな滝のコントラストは、言葉を失うほどの美しさです。自然が作り出した芸術作品と言えるでしょう。
  • 秘境のような雰囲気: 周囲は豊かな自然に囲まれており、喧騒から離れて静かに自然を満喫できます。滝の音と木々のざわめきだけが聞こえる、癒やしの空間です。
  • マイナスイオンを浴びられる: 滝周辺はマイナスイオンが豊富に発生しており、心身ともにリフレッシュできます。
  • 写真映えするスポット: どこを切り取っても絵になるような美しい風景が広がっており、写真愛好家にとってはたまらないスポットです。特に、光の差し込む時間帯によって、滝壺の色合いが変化する様子は必見です。
  • 遊歩道が整備されている: 滝壺近くまで比較的歩きやすい遊歩道が整備されており、気軽に絶景を楽しむことができます。

④ 残念な所

  • 公共交通機関でのアクセス: 公共交通機関でのアクセスは限られており、自家用車での訪問が基本となります。バスの本数も少ないため、事前にしっかりと調べておく必要があります。
  • 天候に左右される: 雨天時や雨上がりは、遊歩道が滑りやすくなる可能性があります。また、増水時には滝壺近くまで立ち入りが制限されることがあります。
  • 周辺施設の充実度: 観光地として大規模に開発されているわけではないため、周辺の飲食店やお土産店などは限られます。事前に食事や飲み物などを準備しておくと良いでしょう。
  • 冬季の訪問: 冬季は寒さが厳しく、遊歩道が凍結する可能性もあります。訪問の際は防寒対策をしっかりと行い、足元にも注意が必要です。
  • SNSでの拡散による混雑の可能性: 近年、SNSなどで話題になっているため、以前に比べると観光客が増加傾向にあります。特に連休などは混雑する可能性があります。

⑤ 見どころのスポット

  • 滝見台: 遊歩道の途中にある滝見台からは、滝全体とその周辺の景色を一望できます。写真撮影のベストスポットの一つです。
  • 滝壺: 遊歩道を下っていくと、エメラルドグリーンに輝く美しい滝壺を間近に見ることができます。水しぶきを感じながら、迫力ある滝の姿を堪能できます。
  • 滝の裏側(雨量が多い時期限定): 雨量が多い時期には、滝の裏側に水が流れ落ちる様子が見られることがあります。これは非常に珍しい光景です。
  • 遊歩道沿いの自然: 遊歩道沿いには、豊かな緑や珍しい植物が生息しています。散策しながら、自然観察を楽しむのもおすすめです。
  • 雄川上流の渓谷: 滝の上流にも美しい渓谷が続いており、時間があれば散策してみるのも良いでしょう。ただし、遊歩道が整備されていない箇所もあるため、注意が必要です。

雄川の滝は、手つかずの自然が残る大隅半島ならではの絶景スポットです。アクセスには少し手間がかかるかもしれませんが、その美しさは訪れる価値があります。ぜひ、時間に余裕を持って、ゆっくりと自然を満喫してください。です。静かな環境で、特別なひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。

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